中学校
【特別講座】プレゼン&英語落語
11月16日(土)、中学1年生から3年生までが英語落語を楽しみました。と、一言では終われない密度の濃い内容でした。
英語落語、何するの? 誰がするの、先生? と始まるまでは疑問に思っている生徒の声が聞こえてきそうでした。
日本の伝統芸能の落語、それを英語にして演じてもらうだけでは「楽しかった」で終わってしまいそうで、「こんなことを頼めるのは小夜姫さんしかいない」と思ってご依頼すると快く受けてくださいました。
小夜姫さんは、2002年から国内外で英語落語を披露されています。詳しいプロフィール等はWebサイトをご覧ください。
○ 英語落語 小夜姫
2008年のフリー転向後は、学校等に訪問されるなど、もっと身近に、コンパクトに、誰よりも「おもろい」英語落語をと、活動場所を広げておられます。本校には、初めておこしいただきました。
13歳から15歳までの生徒がいて、中には1月から1年間の留学に出発する生徒もいる、このような集団を前にしてどのようなことをしていただけるかをご相談して、今回は【 効果的なプレゼンテーション 英語落語】と題して、前半はプレゼンテーションについて、後半は英語落語と2時間みっちりのプログラムを組んでいただきました。
本来はプレゼンテーションや日本文化についての講師をされるときと落語家のときでは服装から演じ方まで異なるそうですが、今回は2時間連続のため特別に落語の衣装で講師も務めていただきました。
自己紹介をしていただいたあと、まずは「効果的なプレゼンテーション」
1 うまいプレゼンテーション
2 事前準備
3 コミュニケーションって?
4 人前で話すコツ
5 かまない方法
と進めていただきました。双方向コミュニケーションの大切さ、大事なことはわかっていると思っていてもそれをどのように実践して生徒に伝えるか、内容はもとより声の大きさ、テンポ、間のとり方など大人も参考になることばかりでした。
そしてあらためて小さなことでもいいから成功体験を積み重ねていく大切さも伝えていただきました。
手軽であるけれど奥が深い日本文化として「風呂敷」を紹介していただきました。その歴史を軽く触れられ、瓶(ペットボトル)や箱(お弁当箱)を風呂敷で包めればきっと海外ではびっくりされるでしょう。普段、カバンに入れるだけのものを布一枚で包んで持ち手までつくる、それも美しい布で。日本の風呂敷やハンカチはとても上品で美しく海外の方にプレゼントするととても喜ばれます。ここでも相手を思いやる心、言葉遣いを教えていただきました。
休憩の後、いよいよ「あなたも英語落語パフォーマー」です。まず、落語の歴史の説明、や扇子や手ぬぐいを使っての落語の所作の実演解説もありました。落語って英語に訳するだけでその面白さは世界に通じるの?という疑問がありましたが、もともと落語は人情噺です。
英語落語は敷居が高い? そんなことはありません。
スポーツや音楽と同様に、「ユーモア」は国境を越えます。
人間の本質やおかしさを味わい、笑い合うことができます。
だから英語落語は、国境を越えた相互理解、世界平和に貢献するのです。
私はそう信じて、今日も様々なお客様を前に「口演」しています。
(小夜姫さんのWebサイトより)
本日の演目は「School」。日常のやりとりかと思いきや最後の奇想天外なお話に一同大笑いでした。その後、「英語落語に挑戦」というワークショップが始まりました。大きな声を出す練習をしたあと、ペアで練習し、代表して、2名の生徒と先生が実際に高座にあがって熱演しました。
「落語は想像力が必要」「日本文化を英語で表現する大切さ」「リアクションと感情を込めること」「プレゼンテーションするときの心得」など、たくさんのことを生徒に語りかけてくださり、まさに国際理解や探究に通じる「効果的なプレゼンテーション」講演会ならびに「英語落語」口演会でした。
小夜姫様、ありがとうございました。